みんパピ! Q&Aページはこちら

TOP > HPVワクチンについて知りたい方 > HPVワクチンの接種に年齢の上限はあるの?|定期接種の対象年齢を過ぎても接種した方がいいのでしょうか

HPVワクチンの接種に年齢の上限はあるの?|定期接種の対象年齢を過ぎても接種した方がいいのでしょうか

CATEGORY:HPVワクチンについて知りたい方

投稿日時2021.07.11

更新日時2022.04.09

執筆者 医師:稲葉可奈子

みんちゃん

ねえねえパピちゃん、HPVワクチンって定期接種の時期を過ぎてからでも意味があるのかな?


パピちゃん

HPVワクチンは何歳まで接種する意味と効果があるんだろう?

HPVワクチンは定期接種の時期を過ぎてからでも意味があるのか、接種年齢に上限があるのか、何歳まで接種する意味と効果があるのか、わかりやすく解説します。

※ 専門用語について正しく知りたい人は、以下の記事も読んでみてください。

HPVワクチンは定期接種の対象年齢を過ぎても有効です

HPVワクチンの定期予防接種としての対象年齢は、最も有効性の高い小6~高1の女子が対象となっていますが、高2以上になっても有効です。ただし、いくつになっても接種する意義があるというわけではありません。

HPVは性交渉により感染するため、はじめての性交渉よりも前に接種するのが最も有効です。また、年齢が低い方がワクチンによる免疫反応もよいです。すでに高2以上の人は、接種するならなるべく早めの接種がより有効であると言えます。

みんちゃん

高2以上も接種する意味はあるけど、なるべくはやい方がいいんだね!

 

性交渉の経験がすでにあっても有効です

性交渉の経験がすでにある人でも、HPVワクチンで感染を予防できるHPVの型全てにすでに感染している可能性は非常に低いです(HPVには複数の型が存在します)。HPVワクチンは、ワクチンでカバーしている型の接種後の新たな感染を防ぐことができます。性交渉の経験がすでにあり、もしなんらかのHPV型に感染しているとしても、今後の新たなほかのHPVの型の感染を防ぐことができるという意味で有効です。

HPVワクチンの接種に年齢の上限はあるの?

CDCは26歳まではHPVワクチン接種を推奨しています。27歳以上については、個々のライフスタイルによっての判断になります。HPVワクチンは、接種して以降の新たなHPV感染を防ぐため、今後新たなパートナーができる可能性がある場合には接種の意義があります。

また、高2以上は定期接種の対象ではないため自費での接種となります(4価:合計約5万円、9価:合計約10万円)。

 

※2021年12月現在、HPVワクチンの積極的勧奨が差し控えられていた間に定期接種対象であった1997~2005年度生まれに対して費用を助成することが検討されています。

男性の接種に年齢の上限はあるの?

男性の接種年齢についても、上記の女性の接種年齢の考え方と同様で、はじめての性交渉より前が最も有効です。27歳以上については、個々のライフスタイルによって接種意義を検討することになります。また、2021年12月現在日本では男性は定期接種の対象ではないため、年齢にかかわらず自費での接種となります。

 

みんちゃん

すでに性交渉の経験があっても、26歳までは接種がおすすめなんだね!



パピちゃん

そうだね、でも高2以上の人はなるべくはやめの接種がおすすめだね!



まとめ

HPVワクチンは、男女ともに、すでに性交渉の経験があっても26歳までは接種が推奨されます。なるべくはやめの接種がより有効です。それ以上の年齢については、個々のライフスタイルによって個別に判断することとなります。接種をお悩みの場合はかかりつけ医に相談しましょう。

執筆者 医師:稲葉 可奈子

引用文献

  1. N Engl J Med 2020; 383:1340-1348.

  2. CDC: https://www.cdc.gov/vaccines/vpd/hpv/hcp/recommendations.html

定期接種の年齢を過ぎてもHPVワクチン接種は意味がある理由を解説します