ねえねえパピちゃん。HPVワクチンっていつ、何回打てばいいの?
無料で打てるのは、小学6年生から高校1年生の間だね。全部で3回打つんだよ。
HPVワクチンは、いつ、何回打てばよいのか、どうしたら無料で接種を完了できるのか、ぜひこちらで確認しておきましょう。
※ 専門的な表現も含まれていますので、分かりづらい表現がありましたら、以下の記事についてもご参照いたければ幸いです。
HPVワクチン(定期予防接種)の対象は『小6~高1の女の子』
『定期予防接種』は、予防接種法で「有効性が高いため無料で打てるようにします」と定められた予防接種のことで、HPVワクチンのほかに、BCGや四種混合ワクチンなどがあります。
定期予防接種は、決められた対象年齢の方であれば、自治体からの補助が出るため無料で接種することができます。
定期予防接種としてのHPVワクチンは、『小6~高1の女の子』が対象です。
この年齢層が公的補助の対象とされているのは、初交前のワクチン接種によるHPV感染予防効果が最も高いためです1)。
この期間をすぎても接種することはできますが、補助は出ず、全額自費となります。
(接種費用は医療機関によって異なりますが、全3回の接種を済ませるためには、4価のHPVワクチンであれば合計約5万円、9価のHPVワクチンであれば合計約10万円かかることが多いようです。)
なお、対象年齢をすぎてから接種しても安全性などは問題ありません。
また、対象年齢をすぎた後でも、接種による一定の予防効果はあることがわかっています。
接種回数は全3回
HPVワクチンには、2価・4価・9価の3種類がありますが、いずれのHPVワクチンも、接種回数は全3回です。
- 2価ワクチンは、初回接種から1ヶ月後、6ヶ月後の3回
- 4価・9価ワクチンは、初回接種から2ヶ月後、6ヶ月後の3回
費用補助が受けられるのは、高校1年生の3月までに接種した分までです。
HPVワクチンを無料で接種し終わるためには、全3回の接種をそれまでに打ちおわる必要があります。
そのためには、遅くとも高1の9月までに1回目を接種しましょう。
高校1年生までに打つんだね!でもどうやったら打てるの?
定期予防接種としてHPVワクチンを受けるにはどうすればいい?
現状、定期予防接種のHPVワクチンの案内が自治体から個別に送られてくる自治体と、送られてこない自治体とがあります。
案内が届いていない方は、お住まいの自治体に問い合わせてみて下さい。
まとめ
HPVワクチン(定期予防接種)の対象は小6~高1の女の子、接種は全3回です。
高1で接種を考えている方は、9月中までに1回目を打ちはじめましょう。
HPVワクチンは小学6年生から高校1年生までの間に全部で3回打つんだね。
そうだね。高校1年生を過ぎても効果はあるから、定期予防接種の対象年齢を過ぎても諦めないことも大切だよ!
執筆者 医師:稲葉 可奈子
参考文献
1)Human papillomavirus vaccines: WHO position paper, May 2017. WHO Weekly epidemiological record No 19, 2017, 92, 241–268.
2)サーバリックス®︎添付文書
3)ガーダシル®︎添付文書
4)シルガード®︎添付文書