HPVワクチンって筋肉に注射するみたいなんだ。なんか痛そうだよねぇ。。
筋肉注射って痛そうに聞こえるけど、実はそうでもないんだよ。皮下注射と痛みを比べた研究も報告されているんだ。
HPVワクチンは肩の筋肉に注射するタイプのワクチンで、「痛そう」という声を多く耳にします。
しかし、実は筋肉注射は皮下注射に比べて「痛みの少ない注射方法」なんです。
詳しく説明します。
実は、筋肉注射は「痛みの少ない注射方法」なんですよ。
※ 専門的な表現も含まれていますので、分かりづらい表現がありましたら、以下の記事についてもご参照いたければ幸いです。
HPVワクチンは肩の筋肉に注射するもので、必ずしも痛みの強い注射ではありません
いざHPVワクチンを打とうと思った場合に、どんな注射か気になりますよね。
HPVワクチンは筋肉注射と呼ばれるタイプのもので、肩の筋肉に注射します。
なんとなく「筋肉への注射」と聞くと「痛そう!」と思うかもしれませんが、実際はどうなのか、過去の研究結果も交えて解説します。
筋肉注射は皮下注射(他の多くのワクチン)に比べ痛みが強いことはありません
日本では、多くのワクチンが皮下注射と呼ばれるタイプですが、海外の多くの国ではインフルエンザワクチンなどを筋肉注射で接種することが一般的です。
これは、
- 皮下脂肪より筋肉に接種した方が免疫がつきやすい(血流が豊富なため、などの理由)
- 皮下注射と比べて局所反応(痛みや腫れなど)が少ないことが多い
ことが理由となっています1, 2, 3)。
実際のHPVワクチン接種方法
HPVワクチンは通常、肩の少し下に注射します。
一回の注射で0.5ccという少量の薬剤を注射しますが、2~3秒で終わります。
ただ、インフルエンザワクチンの注射の接種量よりも少し多いので、多少は痛みを感じることもあります。
私も3回の接種を完了していますが、注射は「少し痛い、かも?」くらいで終わりました。
接種後は軽い筋肉痛のような違和感が1日ありましたが、2日後にはなくなりました。
痛みの感じ方に個人差はありますが、参考になれば幸いです。
なるほど、海外ではワクチンを筋肉注射ですることが一般的で、その方が痛みも少ないんだね。
それでも注射が苦手な場合はどうしたら良い?
HPVワクチンは筋肉注射ですが、必ずしも痛みの強い接種方法ではないことがわかりましたね。
しかし、注射自体が苦手という方もいらっしゃるでしょう。どんな風に接種を受ければ痛みを感じにくいかをアドバイスします。
注射の針が苦手なら、刺さるところを見ない方が良いかもしれません
注射が苦手だという方の中には、「針が刺さることを想像すると怖い」とおっしゃる方が多いように感じます。
針というのは「痛い」「血が出る」ことを連想されるので、怖く感じてしまうことは当然ですね。
ただ、筋肉注射の針は非常に細く、筋肉注射をしても血が出ることはほとんどありません。
そして、痛みも実際には軽い場合が多いのです。
視覚的な恐怖感をなくすために、注射はみないようにして、先生に「刺さる時は声をかけてください」と伝えておくのも良いでしょう。
接種される肩の筋肉は力を抜いてリラックスしましょう
筋肉注射の際は、接種される部分の筋肉をリラックスさせることも大切です。
筋肉に力が入ると硬くなるため、注射の針が刺さる際の抵抗が増してしまいます。
なるべく肩の筋肉をリラックスさせ、できれば心の中もリラックスできるよう、付き添いの保護者とお話しながら接種を受けるのも良いかもしれません。
もちろん、好きな音楽を聞いたり好きな映画を思い出したりしても良いでしょう。
注射針を見ないで、なるべく身体と心の力を抜いておくと、確かに怖さは小さくなる気がするなぁ。
まとめ
この記事では、筋肉注射であるHPVワクチンが痛いかどうかについて解説をしました。
HPVワクチンは0.5ccという少量の注射なので数秒で終わります。
接種後に痛みが何日も続くことはほとんどありません。
なるべくリラックスして受けるようにしましょうね。
執筆者 医師:重見 大介