ねぇねぇパピちゃん、コロナワクチンとHPVワクチンはどのくらい間をあけて接種したらいいのかな?
コロナワクチンはほかのワクチンと前後2週間以上あけることになっているんだよ!
新型コロナワクチンの対象年齢が12歳以上になり、今年、コロナワクチンとHPVワクチンの両方の接種を考えている方もいると思います。
どのような接種スケジュールで打てばよいのか、具体的な事例とともに解説します。(この記事の内容は、2021年6月現在の情報に基づきます。)
※ 専門的な表現も含まれていますので、分かりづらい表現がありましたら、以下の記事についてもご参照いたければ幸いです。
コロナワクチンとHPVワクチンとの接種間隔や接種の順番
コロナワクチンとHPVワクチンとの間はどのくらいあけないといけないのか、 同時に接種することはできるのか、 具体的にどのようなスケジュールが考えられるのか、わかりやすく解説します。
コロナワクチンとほかのワクチンとは2週間以上あけましょう
2021年6月現在、厚生労働省の方針では、新型コロナウイルスのワクチンとそれ以外のワクチンの接種は2週間以上あけること、となっています1)。
12歳~18歳に対して承認が下りているファイザー社のコロナワクチンは、1回目と2回目の接種間隔が通常は3週間です2)。
同時に接種することはできません
現状、新型コロナワクチンはほかのワクチンと同時接種する(同じ日に複数のワクチンを接種する)ことが原則できません1)。
コロナワクチンは自治体によって接種できる時期が異なると思いますが、どちらを先に接種しても、有効性に差がでるということはないと考えられます。
コロナワクチンの前後2週間あける、同時に接種できない、の注意点は、男性の場合も同様です。
コロナワクチンとほかの予防接種とは、前後2週間あけるんだね!
HPVワクチンも無料で接種するための接種スケジュールは?
コロナワクチンは年齢に関係なく無料ですが、HPVワクチンを原則無料で接種できるのは、定期予防接種の対象期間だけで、その期間を過ぎてしまうと、全額自己負担となります。
1回あたり約1万5千円以上かかるため、接種を希望される方は定期予防接種のうちに接種できるよう、接種スケジュールを事前に検討しておきましょう。
高校1年生の女の子はHPVワクチンの1回目を9月までに
コロナワクチンは年齢に関係なく無料です3)が、HPVワクチンを原則無料で接種できるのは、定期予防接種の対象である小6~高1の学年相当の女子だけです。
HPVワクチンは3回接種する必要があり、全3回接種するのに通常6ヶ月かかります。
定期接種の期間を過ぎて以降の接種は自費となってしまうので、全3回を無料で接種するためには、HPVワクチンの1回目を高校1年生の9月までに接種しましょう。
» 高校1年生の9月末までに接種を始めれば、HPVワクチンは全額無料になります
※ なお、男の子は年齢にかかわらずHPVワクチンは自費となります
かかりつけ医や自治体に相談してみましょう
今年、HPVワクチンとコロナワクチンの両方の接種を検討している方で、どうしたらよいか悩む場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。
産婦人科医でなく小児科でも大丈夫です。 どうしても接種スケジュールの調整が難しい場合は、高1の3月を過ぎても、特例でしばらくHPVワクチン接種に助成がでる自治体もあるので、お住まいの市区町村にお問合せ下さい。
接種スケジュールの調整に困ったら、かかりつけの先生に相談してみるのがいいね!
執筆者 医師:稲葉 可奈子