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ねえねえパピちゃん、HPVワクチンって何歳までに打ち始めたらいいの?
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実は無料で打てるのは高校1年生までで、9月中に打ち始めてもらった方がいいんだよ。
HPVワクチンは高校1年生まで無料です。
全3回の接種が必要で、全部で6ヶ月かかるので、すべて無料でうけるためには、高校1年生の9月末までに1回目を接種しましょう。
接種するかどうかまだ考え中の方も、うっかり対象期間を逃さないよう注意してくださいね。
※ 専門的な表現も含まれていますので、分かりづらい表現がありましたら、以下の記事についてもご参照いたければ幸いです。
高校2年生以降の接種は自費になります
HPVワクチンの接種は全3回必要で、最後の3回目を接種し終えるまでには約半年かかります。
» HPVワクチン(定期予防接種)の対象年齢と接種回数について
高校1年生の3月までの接種は無料ですが、高校2年生になって以降は、各回ごとに自費になってしまいます。
つまり、3回とも全て無料で接種するためには、高校1年生の9月末までに1回目を接種しないと間に合いません。
自費でかかる費用は、1回あたり約15000円、全3回とも自費になった場合は合計約5~6万円と高額です。
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えーっ!?自分でお金を出すと5~6万円もかかっちゃうの!?知らなかったぁ。
9価ワクチンが無料になるのを待った方がよい?
2020年7月に、より予防効果が大きい9価のHPVワクチンが日本でも承認されました。
2価や4価のHPVワクチンが、子宮頸がんの原因となるHPVのうち6~7割を予防できるのに対して、9価のHPVワクチンなら9割予防できます1,2)。
せっかくならより有効なワクチンを接種したいと皆さんお考えでしょうが、2020年9月現在、日本で定期予防接種として無料で接種できるのは2価や4価のワクチンだけです。
9価ワクチンが定期予防接種の対象となるのかどうか、なるとしたらいつ頃なるのか、これらはまだ全く決まっていません。
ですので、9価ワクチンが無料で接種できるようになるのを待っていると、対象期間が過ぎてしまって、結局自費となってしまうことになりかねません。
そのため、現在高校1年生の方は、現在無料で接種できるもののうちより有効な4価ワクチンを、定期予防接種の対象期間のうちに無料で接種しておく、というのも1つの賢い選択肢だと思います。
4価ワクチンを接種したのち、将来、9価ワクチンを接種することも可能です3)。
1回目の接種が高校1年生の9月を過ぎてしまっても諦める必要はありません
実際に接種するとなると、
・自治体によっては、保健所などへ連絡をして接種票を送付してもらう
・病院へ予約を入れる
などが必要です。
ご本人の都合も考慮すると、9月中の接種が難しいといった状況にもなりかねません。
ただし、1回目の接種が9月を過ぎてしまったからといって、その後の無料接種をすぐに諦める必要はありません。
ワクチンの添付文書には、
『接種間隔を十分にとれない場合は、2回目接種を1回目の1ヶ月後、3回目接種を2回目の3ヶ月後に実施してもよい』
ですので、1回目の接種が10月にずれ込んでしまっても、間隔の調整が可能です。
ただ、6ヶ月かけて3回を接種することが一般的ですし、どこの病院でもこのような間隔の調整をしてくれるかは分かりません。
そのため、なるべく1回目を9月中に受診できると良いでしょう。
定期予防接種の対象期間を逃してしまってのちのち後悔することのないように、高校1年生の女の子たちには、接種するかどうか、早めのご検討をおすすめします。
まとめ
HPVワクチンを定期予防接種としてすべて無料でうけるためには、9月中に1回目をうちましょう。
対象期間を逃して後悔することのないよう、お早めの検討をおすすめします。
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HPVワクチンを全部無料で打つためには、高校1年生の9月までに打ち始めた方がいいんだね。
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そうなんだ。4ヶ月で打ち終わることもできなくはないけど、早めに準備しておいた方が安心だね。
執筆者 医師:稲葉 可奈子